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鈴木PFの創成活動訪問

教育GP PF 鈴木奈緒子  

ほやほや物理実験教室「音のふしぎ」(公開講座 平成20年12月20日実施)

 今回のほやほや物理の実験教室は「音のふしぎ〜今日から君も音楽家」。冬休みに入った20名のこどもたちが参加しました。ほやほや物理の会は、工学部物理工学科の物理博物館(ミュージアム)に所属しているメンバーが、学外に向けて、理科のおもしろさなどを伝えることを目的として活動している会です。これまで田原町商店街のたわら屋や雑木林など地域のこどもたちに「電子レンジでプリンをつくろう」「炭でモーターボートを走らせよう」「たべもので電池をつくろう」など数々の実験教室を企画・運営しています。近所のこどもたちから、「ほやほやのお兄ちゃん、お姉ちゃん」とすっかり顔を覚えられ、まちで出会うとそのまま路地でボール遊びや鬼ごっこで一緒に遊ぶともだちになってしまいました。


まずは説明を聞いてから・・・
 今回のほやほや物理の会は、主に1年生が企画し、準備を進めました。はじめに、音のなるしくみをスライドやギターで勉強した後、糸電話やエコーマイク、空き缶スピーカーを作りました。糸電話もグループになって、金属線・ゴム・糸と紙コップや缶を組み合わせ、どう違って聞こえるか、こどもたち自らが記録し、みんなに結果を発表します。  学生たちは、単にこどもを楽しませる、喜ばせるのではなく、どうしてそうなるのか、わかったときの喜びを体感してもらいたい、ということを一心に考えて、実験内容や材料選び・プログラムをとことん話し合い、準備します。「こどもたちが、わかった!と顔を輝かせてくれるためなら徹夜してでもがんばる。」と彼らは口をそろえて言います。


音の振動を体験しよう
 こどもたちに物理や科学を伝えるためには自分が十分理解していないとできないから学ぶこと、自分以外の人のためにみんなでつくりあげる経験は将来の技術者としてのかけがえのない糧になっています。そして、こどもたちも、自分たちのために一生懸命教えて、遊んでくれるお兄ちゃん、お姉ちゃんは、いつかなりたい自分としてしっかりと小さな胸に刻みこまれています。

福井大学フォーミュラ製作プロジェクトFRC
はじめての企業指導SUZUKI(平成20年12月23日実施)


企業の専門家による技術指導
 福井大学フォーミュラ製作プロジェクトの学生がはじめて企業の指導を受けました。静岡県からSUZUKIの岡秀樹氏(二輪技術本部の二輪実験評価部長)と二宮至成氏(二輪エンジン実験部)に来ていただきました。
 小雪がちらつく中、大学内の車庫で製作中のフォーミュラーカーのエンジンの音を聞きながら、燃費・混合費・完全燃焼・不完全燃焼などのアドバイスを受けました。この日は、知能システム、電気・電子の学科の3年生を中心にしたメンバー約10名が集まり、食い入るようにプロの話を聞きました。
 続いて「エンジンの開発手法について」の講義。岡氏は、休みの日に全日本学生フォーミュラ実行委員会の委員として全国の大学へ指導に行ってモノや技術の支援をされています。「王道は1つではない。みんなが自主的に考えた車はバラエティーが豊かなモノを生み出す。やれることはどんどんやって、成果に結びつけることが一番いい。」「自分から聞いたことは忘れない。苦労したことは一生忘れない。自分だけではない。車づくりは生産からコストまで、世の中と一緒にやっている。」との助言をいただきました。
 二宮氏からは、ボアストロークの決定、出力諸元の決定、吸排気諸元の決定、排気系諸元のノウハウなどの講義を受けた後、開発していく中で重要なことは、@リーダーの役割、A開発する車のコンセプトを明確にする、Bエンジン・車体・重量・コストまでトータルに考える、Cリーダーの器以上の車はつくれない、というアドバイス。  福井大学フォーミュラ製作プロジェクト、第1線で働くお二人の話を聞いて、また新たな気持ちでがんばっています。